車のスマホホルダー、選び方と注意点


車内にはいろいろな場所に小物入れが用意されていますが、意外と置き場所に困るのがスマートフォン。助手席などに置いておくとシートの隙間やフロアに落ちてしまったりするし、収納に入れておくと充電がしづらかったり…。そこで、あると便利なのが車のスマホホルダー!スマホをしっかり固定できるし、ナビとしても使いやすくなりますよ。

一口にスマホホルダーといっても、取り付け方法や機能は表の通りさまざま。どんなことに注目しながら選ぶのがいいかを考えていきましょう。


■視界を遮らない場所に設置できるものを選ぶ
車にスマホホルダーを設置する場所は、ダッシュボードやエアコン吹き出し口という人が多いはず。大きい製品もあるので、購入前にまずは運転席に座ってスマホホルダーを設置したときに視界を遮らないかイメージしてみましょう。
国土交通省は道路運送車両の保安基準において、「自動車の前方2mにある高さ1m、直径0.3mの円柱(6歳児を模したもの)を鏡等を用いず直接視認できること。」と定めています。スマホホルダーを設置したことによって保安基準を満たさなくなった場合、それは設置者の責任になります。スマホホルダーは比較的ドライバーの目に近いところに設置されるので、ホルダー自体は大きくなくても広範囲の視界を遮ってしまうこともあります。

■フロントガラスに設置するのはNG
スマホホルダーをフロントガラスに貼り付けたり、サンバイザーやルームミラーに固定したりすることを考えている人もいると思いますが、この方法は推奨できません。
フロントガラス・運転席と助手席のサイドガラスに取り付けていいものは、道路運送車両の保安基準で決められています。
・検査商標(車検の有効期限を示したシール)など
・車室内に備える貼り付け式の後写鏡及び後方等確認装置(バックミラー)
・道路等に設置された通信設備との通信のための機器(ETCのアンテナなど)
・ドライブレコーダーの前方用カメラ若しくは運転者用カメラ
・車両間の距離を測定するための機器(衝突被害軽減ブレーキのカメラやレーダーなど)
・雨滴等を検知して窓ふき器を自動的に作動させるための感知器(雨滴センサー)など
また、バックミラー(ルームミラー)やサンバイザーにスマホホルダーを設置するのも道路交通法の第55条第2項「車両の運転者は、運転者の視野若しくはハンドルその他の装置の操作を妨げ、後写鏡の効用を失わせ、車両の安定を害し、又は外部から当該車両の方向指示器、車両の番号標、制動灯、尾灯若しくは後部反射器を確認することができないこととなるような乗車をさせ、又は積載をして車両を運転してはならない。」に抵触する可能性があります。

■適切に取り付けられる場所を事前に確認する
吸盤タイプやシールタイプのスマホホルダーは、固定する場所が曲面だと吸着力が弱くなり、走行中の振動で本体が車から剥がれてしまう可能性も。また、ダッシュボードの助手席側にはエアバッグが内蔵されていることが多いので、エアバッグの展開を妨げないように注意が必要です。
エアコン吹き出し口取り付けタイプは、形状によっては取り付けられない場合があるので商品説明書で事前に自分の車に取付可能かを確認してください。

■スマホホルダーが干渉するものを確認しておく
エアコン吹き出し口やCDスロットなどスマホホルダーをインパネに固定するタイプ、ドリンクホルダーに設置してアームでスマホを上の方に持ち上げるタイプなどは、スマホやスマホホルダーでスイッチが押しづらくなったり、ディスプレイの表示が見えづらくなったりすることがあります。

■どんなアプリを使うかに配慮した設置場所を考える
スマホの地図アプリをナビとして使う場合、走行中に少ない視線移動で画面を確認できて、かつスマホが視界の邪魔をしない場所にスマホホルダーを設置するのがベスト。スマホがシフトレバー付近にあると、画面を確認する際に下を向かなければいけないので非常に危険ですし、走行中にスマホの画面を「注視」することは道路交通法違反となります。
反対にスマホの置き場がないからホルダーを設置したいという場合は、運転中にスマホが視界に入らない場所でしっかり固定したほうが安全です。

■車用のスマホホルダーに求める機能を考える
単にスマホを固定できれば大丈夫なのか、見やすい位置に動かしたいのか、充電なども行いたいのか……。何がしたいかで選ぶべきスマホホルダーも変わってきます。当然いろいろな機能がついていると値段は高くなるので、必要な機能、欲しい機能は何かを考えてから選びましょう。運転時の振動にも耐えられるもの、自分のスマホの重量に耐えられるもの、スマホを充電する場合は充電のしかたなども確認しておきましょう。

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